去年の秋に腐葉土を作ろうと思って、大きなプラスチックの樽を購入して、枯葉やアサリや牡蠣殻を混ぜていました。発酵を促進させるものを入れたり、定期的にかき回すといいらしいですが、これまでずっと放置にしていました。
今日状況をみてみると、まだ上の方は葉が多少残っていましたが、中は、土のようにふかふかしており、すくってにおいをかいでみると、山の土のようないいにおいだったので、腐葉土が無事に出来たようです。
多肉植物の栽培に、花の培養土を使っていると紹介していますが、有機物や肥料を土に入れると、病気やカビ、虫が発生するリスクが上がります。無菌で管理できる環境であれば、清潔な土を用いた方がいいです。時間が経てば土に菌が入り込む環境であるため、私は土づくりを見直そうと考えています。
作った腐葉土

プラスチックの樽に、去年の秋に枯葉を入れておきました。葉っぱのみで発酵しやすい素材を入れたり、定期的に土を混ぜたりしていなかったので、まだ葉が残っていたりと発酵が不十分かもしれません。発酵が不十分な腐葉土は使わない方がいいとされていますが、とりあえず試したいので、土っぽくなっている腐葉土を取りました。
良い腐葉土は、不快なにおいがしないそうです。嗅いでみたところ、問題なさそうです。
腐葉土は、まず糸状菌が増えていき発酵が進むと放線菌が増えるそうです。放線菌の放つにおいが、山の土そのもののにおいだそうです。
腐葉土を作った目的
農家の祖父に土づくりの重要性を教えてもらっていましたが、多肉植物の栽培では、水やりを適切にして、根を育成する方に気を取られていました。
日本の多湿な環境では、根腐れ病などの病気が発生しやすいです。
農作物にも根腐れ病は発生します。土の中に原因となる菌が増えすぎて、本来均衡がとれている菌のバランスが崩れた状態になると病気が発生するそうです。そのため、よい土づくりによって、病気の発生を抑えられると言います。
今回はその方法を参考に、色々試したいと思っています。
綺麗で無菌な用土を使って、肥料などの有機物を入れずに清潔な環境で育てることができるのであれば、その方法が一番ベストだと思います。
多肉植物には肥料は不要という意見もあるので、肥料分を施さないことが、菌や虫の寄り付きを防いで、土の中に病気の原因となる菌の繁殖を防ぐことにつながります。
菌は空気中や雨を介して入り込んでくるので、ずっと無菌で管理するのは難しいかと思いますが、有機物の有無で虫が寄ってきたり菌の繁殖に差はでると思っています。
私はめんどくさがりなので、多肉植物を鉢に植える際に、ホームセンターで購入した花の培養土と多肉植物の土を混ぜて使っています。花の培養土を使うと、病気の原因となる菌が発生するリスクが増えると思いますが、多肉植物の土だけでは乾燥しすぎてしまって、何か混ぜたかったので、培養土を使っています。
メーカーによっては、菌や虫の卵が多く病気が発生しやすいと感じる培養土もあったので、培養土を使う時は、オルトラン(殺虫剤)を混ぜてから使うようにしていました。
ただし、殺虫剤(農薬)を利用すると、土の中の有用な菌も殺してしまう可能性があります。農薬を使いつづけると耐性がつく菌もあり、そのような状態になると結果的に農薬を使わない方が良かった状態に陥ってしまう事があります。
農薬は手軽に使えますが、リスクが色々とあるので、できるだけ農薬を使わないで病気のリスクを下げられる土づくりをしていきたいと考えています。
腐葉土を使う目的
病気の原因となる菌に対抗できる菌を土の中で増やして、病気を低減できないかを試したいために腐葉土を使います。
土の中の放線菌を増やして、糸状菌や線虫の被害を減らしたいと考えています。放線菌は、キチン質を分解する酵素を作るため、害虫や糸状菌の細胞膜を破壊してくれます。
農薬を使うと、有用な菌も殺してしまうので、農薬の利用も減らしていきたい考えです。
腐葉土は、落ち葉を微生物が分解して土のようになったものです。土壌改良土という区分で扱われています。微量要素(ミネラル類)を含んでいます。炭素分が多くチッソは含まれません。
腐葉土(有機物)を入れて、土壌中にいる微生物を増殖させることが狙いです。
微生物が活発に増殖することで土壌中の酸素をたくさん消費します。土壌が還元状態になれば、病原菌に必要な酸素を不足させ、死滅させることもできるそうです。
根腐れ病はフザリウム属菌の一種、軟腐病は細菌、うどん粉病は子のう菌類、と菌が原因で様々な病気が発生します。
農業では同じ場所で同じ作物を作り続けると、土の中に特定の菌が増えていき、菌のバランスが崩れて病気が発生すると言われています。作物によって寄り付く菌が異なるので、育てる作物を変えることで病原菌の繁殖を抑えるなどされています。
病原菌を抑制する微生物資材を与えて、有用菌が病原菌と拮抗して病原菌の数を減少させる土づくりをしている事例もあります。
今回は、それを参考に、有用菌を増やす土づくりを行いたいと考えて、まずは腐葉土を作ってみることにして、やっとできたので次のステップに進めます。
微生物を含んだ土が既に販売されているので、それを使えば試すことはできると思いますが、自分で土づくりも楽しみながら行っていきたいと考えています。
病害・害虫_有機肥料・微生物パワーで連作障害対策&病害対策! (lohas-saitama.com)
腐葉土は、有機質のためカビ、病気、虫が発生するリスクがあります。有用菌を増やそうと施した資材によって別の病気の原因となる菌が増えて病気になってしまうこともあります。
まずはやってみないと判らないので、今回は細かいことは気にせずにまず使ってみたいと思います。
土壌の有用な菌を増やすことで、根の発達、障害の低減、耐病性など効果が期待できるようなのでそれを期待します。
腐葉土の割合を多くしすぎてしまうと、空気が含まれすぎて根が不安定になったり、水分を含みすぎて根を腐らせてしまうので野菜では、土2:腐葉土1以下で使うようにとされています。
腐葉土の使い方として、土の表面に腐葉土を蒔き、病原菌の混ざった雨水が直接土壌や土壌内の植物に触れるのを防ぐ使われ方もするそうです。
水やりの時に、土からはねた水に土壌中の細菌が入って苗につき病気になることもあるそうなのでそのような点も注意すべきなのかもしれません。
カニ殻の粉末も土に入れてみる

カニ殻の粉末を土に混ぜるとフザリウム菌による土壌病害が減少するという話も聞きました。カニ殻は、放線菌のエサになるそうです。キチンを栄養源とするアクチノミセス属の微生物が増え、抗生物質をつくることで、ブザリウムと拮抗するそうです。微生物が定着するまで時間がかかりそうですが、試してみようと思います。
灰色カビ病やうどんこ病の病原菌を減らしたい時に、カニやエビの殻を酢につけておき、抽出したキチン質を葉にスプレーすることで、放射菌を増やし、糸状菌を減らす方法もあるそうです。
酢に入れて1週間程度かかるみたいですが。それを200倍に薄めて使うそうです。
拮抗菌は、生物農薬として用いられているようです。
アザミウマなどに対する商品が販売されていました。
生物農薬について | アリスタ ライフサイエンス株式会社 (arystalifescience.jp)
こちらは、時間が取れたらもう少し調べてみたいなと思っています。
土の中の菌のバランス
バランスが取れている土は、いい働きをする菌が2割、悪い働きをする菌が2割で、残りは何も影響を及ぼさない菌となっているそうです。ただし、バランスが崩れると、一気にどちらかに偏ってしまうそうです。
最も病気を引き起こしているものが菌類の中のカビ(糸状菌)で、植物の病気の八割の原因になっているそうです。細菌やウイルスにより発生する病気もあります。多肉植物の病気の原因はブザリウム菌によるものが多いと聞きました。ブザリウム菌は、土壌糸状菌の一種です。
今回は、菌をもって菌を制することができるか試してみようと思っています。去年の秋に集めた枯葉から腐葉土が出来たので、土に腐葉土を使って育ててみます。
放線菌を増やすことが目的で、放線菌のエサとなる、カニ殻(キチン質)や乳酸菌を適宜追加して、放線菌を維持できるように管理していきたいと考えています。
アクアリウムでも一時期、納豆菌を試したことがあったのを思い出しました。
野菜栽培でのチェックポイント
健康な根は白い状態です。病気に感染した根は茶色く変色したり、腐敗した状態になります。
多肉植物でも木根はでますが、根が水を吸収できなくなった時に、地上部の茎から気根という根を出して、水を吸おうとします。
土に糸状菌が増えて根腐れをおこし、木根が発生している場合は注意が必要です。木根が土に届くと、根から糸状菌がまた侵入して茎が菌にやられてしまう可能性がでます。
根腐れ病にかかると、茎の導管が、糸状菌に侵食されて茶色に変色します。腐敗が進行すると、茎が腐ってきます。早めに発見した時は、変色した部分を切除することで、菌の侵食を経つことができます。発見が遅れると、苗全体に菌が廻ってしまい、時間が経つと葉も全て腐ってきます。
野菜では、根腐れ病の兆候を成長点で分かる事があるそうです。
エケベリアは水分や栄養を葉がたっぷり含んでいるので、葉に症状が出る前に、苗全体に菌が蔓延してしまうようので、気づきづらいように感じます。
とりあえず苗に腐葉土を鉢に撒いてみた。
本来であれば、数苗で試すのがいいと思いますが、午前中に一気に、1/4の鉢に腐葉土を入れてみました。小さいスコップで腐葉土をすくって、そのまま鉢の上にかけたり、鉢の土を掘って入れました。
問題が発生したら一気に被害をうけそうですが。鉢植えのラウイなどにも入れちゃいました。
例年、暑い時期にロメオが弱りやすいですが、今年はまだロメオは元気です。購入先によっても違いが出ると感じています。暑いと苗を見にいけませんが。涼しい日に引き続き苗を観察しようと思います。