多肉植物には肥料は不要という方もいます。肥料や有機物を土に入れると、虫を寄せ付けたり、菌が発生しやすくなります。肥料ではない活力剤も販売されているので、使ってみて判断するのがいいかと思います。
私は、適度に肥料は入れるようにしています。
多肉植物に肥料を施しすぎると、肥料焼けを起こします。肥料のあげすぎは成長を阻害します。
また、土壌中の窒素成分が増えすぎると、植物が処理しきれなくなったアンモニア分に、害虫が集まってしまいますのでご注意ください。
肥料とは
肥料は、植物の栄養に供することを目的として植物に施されるものと定義されています。植物が必要とする栄養素は、複数あり、その中で不足しやすい窒素(N)、リン酸(P)、カリ(K)を肥料として供給すする必要があります。また、土に存在しますが、連作などで不足する成分として、鉄、マグネシウム、カルシウム等の微量要素も含んだ肥料が販売されています。
肥料の種類
販売されている肥料には、化成肥料と有機肥料があり、特徴が異なるので知っておくといいと思います。
化成肥料は、すぐに植物が吸収できる無機物の状態になっているものです。よって効果がすぐに表れるものです。
有機肥料は、すぐに効果はでません。有機物を微生物が分解し、無機物になったものが植物に吸収されるので、微生物が分解するまで時間がかかります。
この違いがあるため、有機肥料は、土壌改良資材として使われ、化成肥料は、植物をすぐに元気にしたい時にと使い分けられます。
化成肥料だけを使っていると、植物が育ちにくい土になっていきます。その改善のためには、土づくりも重要になります。
肥料を有償・無償にかかわらず反復・継続して他人に譲渡する場合には、「肥料の品質の確保等に関する法律(旧肥料取締法)」第23条の規定により事業所の所在地を所管する都道府県知事に、販売業務に関して届出を行うことが義務付けられています。フリマなどで肥料を販売・譲渡する場合は、届出が必要になるのでご注意ください。
マグァンプK
私が使っている肥料は、マグァンプKです。
マグァンプKには、元肥と追肥の2種類あります。使い方が異なるので注意が必要です。

こちらのパッケージは、元肥です。
元肥は、土に混ぜ込むことが必要です。
水に溶ける成分と、根から出る酸や土の中の微生物で溶ける成分が含まれているので、土に混ぜないと効果がでません。
粒のサイズは中粒です。
同じマグァンプKで青色のパッケージは、粒が大粒で元肥として利用する製品です。
緑色の小粒のパッケージは、追肥として販売されており、根元にバラまくタイプで、即効性のタイプと違いがあります。
液肥:ハイポネックス
追肥として便利な液体肥料が販売されています。
液体肥料のハイポネックスは、窒素(N)リン酸(P)カリウム(K)を6-10-5含んでいます。
この肥料は、植物に合わせて水で薄めて利用します。サボテンは1000倍に希釈して利用するように記載があります。濃度を濃くしてしまうと、植物が水を吸えない状態になり、枯れてしまう原因となるので濃さには注意が必要です。
また、肥料の与えすぎも厳禁です。土壌中の窒素成分が増えすぎると、植物が処理しきれなくなったアンモニア分に、害虫が集まってしまいます。
肥料をあげていて害虫被害に困っている場合は、肥料をやめることで改善する場合もあります。肥料ではなく、植物の活力剤を使ってみるのもいいのではないかと思います。
窒素が過剰になると、植物の緑が濃くなります。多肉植物も肥料をあげると緑が濃くなり紅葉時に綺麗でなくなるとして敬遠する方がいると聞きます。
窒素は、元々土の中に存在し、微生物が吸収しやすい形に分解しています。
また、雨水には、窒素やリンが含まれます。雨が降る事で土壌に窒素やリンが供給されます。よって、エケベリアの原生地でも雨によって、栄養分は多少供給されています。
肥料ではないメネデールとHHB-101
メネデールの成分は、二価鉄イオンです。
植物の緑色が薄かったり、黄色くなっていたりする場合は、クロロフィル(葉緑素)の不足により光合成が抑えられてしまっている可能性があります。
葉緑素を作るには、鉄分が必要になります。
土壌中に含まれている土は、三価鉄です。植物は、三価鉄を二価鉄に還元して根から取り込んでいます。植物が弱っている時は、還元するエネルギーが無くなります。よって、植物が吸収しやすい二価鉄を与えることが考えられます。
アクアリウムをしている時も、水中ですぐに不足するのは鉄分であるので、水草の活性を良くしたい場合は、二価鉄イオンを入れた方がいいと聞き、実践していた時があります。
メネデールと比べられる商品にHB-101があります。HB-101も肥料ではなく、活力液として販売されていますが、メネデールとは主旨が違うようです。
HB‐101は、細胞の活性化、土壌中の微生物の繁殖(サポニン)、免疫力活性・防虫効果(ピネン)があるとされています。
肥料のあげすぎで、害虫被害に困っている場合で、苗に栄養を付けたい場合は、このような製品も試してみるといいかと思います。