失敗事例

日に当てすぎも良くない

黄色に変色した苗

 日に当てすぎて黄色に変色した苗です。葉の一部に黒いシミも出てきています。

 

 

今温室内で苗を育ててますが、苗の置き場によって、苗に大きな違いが出ました。

半分色が変わってしまった苗

 写真では肉眼ほどの違いが見えませんが、ツートンカラーになってしまった苗です。
 日が当たる写真の上側の葉は黄色く変色しています。
 日が直接当たらない写真下側の葉は、葉は緑のままです。
 日が当たりやすい場所においていた苗は、全てこのように変色しました。

 こちらの苗も、壁際の日当たりのいい場所に置いていたので、日が当たる写真の左側の葉が黄色に変色し、苗は日が差す方向に偏っています。

ラウイは全く問題なし

 ラウイも葉が変色してしまった苗と同じ、天井近くの日当たりがいい場所に置いていますが、ラウイは全く問題ありません。
 他の粉をふいている品種も置いたところ、全く問題はありませんでした。

 ラウリンゼは、粉が少なくなっていたので、葉の一部が黒くなりました。
 日に当てすぎた苗は、このように葉のように一部が黒くなります。昨年の夏に日によく当てた苗でも発生しました。
 その後、日焼けに注意して育てたところ、綺麗ない姿に戻ってます。
 新しく出てくる葉には黒い部分は出ません。しかし、一度黒くなってしまうとシミのようにずっと残ります。

 試しに変色した葉をとって、乾かして、葉の内部を見ると、黒く変色した部分は、葉の表面の皮に近い部分の細胞だけが変色していることが判ります。
 その層だけが変色して、葉の内部は何も影響がありませんでした。
 詳しくないですが、シミと同じ現象なのかなと思ってしまっています。

その他日当たりがいい場所に置いた苗

 錦品種も、日当たりがいい場所に試しに置いてます。
 写真はローラ錦ですが、苗全体が黄色に変色しました。
 ローラ錦は、日当たりが良くない場所で育てると徒長するので、どうなるかなと思っておきました。
 錦の苗は、急に強い日射しに当てると日焼けを起こしますが、徐々に光を強めていくと大丈夫な苗もあります。

 こちらは、女帝錦です。こちらはローラ錦より少し日が長く当たりやすい場所に置いてあった苗です。
 こちらの苗は、日差しに耐えられず、葉の先端の爪の部分から葉焼けを起こしました。ピンク色の爪が茶色に焦げて台無しです。

爪を綺麗に育てるには

 脱線しますが、葉の先端の爪は、日焼けをしやすいです。
 爪が綺麗だなと思って購入した苗がありますが、去年の夏は、日にあて雨ざらしで育ててみたら、すぐに爪がやられて、立派だった爪が全くなくなり傷の塊のような葉先になってしまいました。
 爪が綺麗な苗は、日に当てすぎないことが肝心だと知りました。
 日焼けを起こすと、↑の女帝錦のように、爪の部分から変色します。

続き:日当たりがいい場所に置いた苗

 マディバです。暖かい時期は葉が広がっていますが、寒くなると葉が蕾んできます。
 まだ夜は温室内も2℃程度に下がっているので、葉が蕾んでいる苗が多いです。
 マディバも黄色く変色し、日焼けもし、葉も黒ずみ、また水をあまりあげなかったので、葉が結構枯れました。

 サブセシリスは、粉をまとっているので、マディバと同じ温室の屋根の近くに置いてますが、葉の変色などは見られません。
 ただし、乾燥しやすかったので下葉は結構枯れました。

 ネオンブレーカーズです。サブセシリスと同じ場所に置いていた苗は、かなり葉が枯れました。
 カンテなどの葉の薄い品種は、枯れやすいです。カンテも同じ場所に置いていたので、かなり葉数が減りました。
 
 

 こちらのネオンブレーカーズは、設置場所は近いのですが、日に当たる時間が1日3時間程度短い場所です。そのちょっとの違いで、枯れ具合が異なります。

 葉が枯れる時期に、水やりを増やしたらどうなるか試した時は、例年より葉が枯れるのが少なくなりました。今は夜に温度が下がるのと、そこまで手がかけられないので、放置の状況になっていますが、こちらのネオンブレーカーズを置いている周りの苗は、比較的綺麗な姿を保っています。

温室の状況

 今回紹介した葉が変色してしまった苗は、温室の屋根や壁の近くに置いている苗です
 屋根や壁から少し離れている苗は、問題なく、綺麗に育っています。

 温室の設置場所は、日当たりが悪く、14時頃から日が当たりだす場所なのですが、冬の紫外線は強いからか、日が良く当たる場所に置いた苗への影響は大きいです。

 

日当たり

 去年までは、冬は室内で育てていました。今年から温室に変更したので、温室内の苗の置き場でどの程度の差が出るか試した結果です。
 日当たりが良すぎると冬でも、苗が変色したり、葉に黒い変色が出たり、爪が焼けて無くなったりします。
 夏は日差しが強すぎるので、同じようなことをするともっと黒焦げになり、致命傷なダメージを受けるので、夏は、必ず遮光が必要です。

 日があまり当たらない場所に置くと徒長しますが、今回棚を狭めて日当たりのよくない場所が多いですが、徒長しやすい品種の数苗が徒長しただけでした。
 多くの苗は、あまり日当たりが良くない場所でも綺麗に育っています。
 夏までは雨ざらしを試していたので、トラブルも多かったですが、温室に変えてかなり環境が変わり、栽培が楽になりました。ハウスで生産している生産者の方は楽なんだと実感しました。
 自分の経験では、温室内での育て方と屋外の育て方は全然違います。土も異なる配合に変えました。
 トラブルは、どんな環境でも発生するので、参考にはなりますが、同じ環境ではないので、ハウスの人と同じことをしても同じ環境になっていないことがあります。
 小さな温室では、置き場が少し違うだけでも大きな差が出ることが判りました。
 自分の育てている環境にあった育て方が大切と今回も実感しました。


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